調査

BtoB企業が調査の外注を見送る理由、「社内を通せない」系が61.1%。「費用が高い」の14.4%を大きく上回る

BtoB企業で自社の調査に関わる338人への調査で、外部への調査の依頼を検討して見送った90人のうち61.1%が「効果が見えにくい」「費用対効果を社内に説明できない」「社内の決裁が下りない」のいずれかを理由に挙げました(発表元の集計)。「費用が高い」は14.4%でした。社内説明の支援を考える際の参考になる結果です。

何が発表されたか

マーケティングリサーチなどを手がける株式会社ネオマーケティングが、「BtoB企業のリサーチ実態調査2026」の結果を公表しました。

回答したのは、BtoB企業に勤め、自社の調査に関わり、過去1年以内に調査を実施または検討した338人です(調査実施者180人、検討者158人。調査は2026年10月13日〜15日、インターネット調査)。

主な数字

外部の調査会社への依頼を検討して見送った90人に、その理由を聞いた結果は次のとおりでした。

見送った理由 割合
効果が見えにくいと判断した 30.0%
費用対効果を社内に説明できなかった 26.7%
社内の決裁が下りなかった 25.6%
費用が高かった・予算が確保できなかった 14.4%

発表元の集計では、上の3つ(効果・社内説明・決裁)のいずれかを挙げた人は61.1%で、「費用が高かった」の14.4%を大きく上回りました。

一方で、調査を実施した180人のうち62.8%が、結果を経営層への報告や社内稟議に使っていました。結果を報告や稟議に使った人の満足度は82.3%で、使っていない人の55.2%より高くなっています。

また、外部への依頼を見送った90人のうち、次回は「一部を外部に依頼したい」が73.3%、「すべて外部に依頼したい」が16.7%で、合わせて9割が外部への依頼を考えていました。

営業職にとってのポイント

以下は、調査の外注に関する結果を参考にした編集部の提案です。BtoBの提案全般に同じ傾向があると示した調査ではありません。

  • お客様が導入を見送る理由は、価格そのものより「社内で説明できない」ことかもしれません。担当者が「良い」と思っていても、上司や決裁者に効果を説明できなければ、話は前に進みません
  • 営業ができるのは、担当者が社内で説明しやすい材料を一緒に用意することです。効果の見込み、費用対効果、ほかの選択肢との比較を、1枚にまとめて渡すと役に立ちます
  • 次回の外注意向がある回答者もいます。ただし、説明材料をそろえると受注につながるかは、この調査からは分かりません。見送った理由を確認し、必要な説明材料を相談することを提案します

この調査を読むときの注意点

この調査は、調査会社が自社のアンケートパネルを使って行ったものです。回答者は、自社の調査に関わる人に限られています。また、対象者の人数を割り付けて集めているため、数字はBtoB企業全体の割合を示すものではありません。

見送った理由の設問について、本記事では回答形式を確認できていません。また、満足度と報告・稟議への活用の関係から、活用すれば満足度が上がるという因果関係は判断できません。

お客様の社内説明を手伝うための準備

用意するもの 具体例
効果の見込み 導入した場合に減る作業時間、増える件数などを、お客様の数字で試算する
費用対効果 費用と効果を並べ、何か月で元が取れるかの目安を示す
比較 ほかの方法(今のまま、他社、自社で対応)と比べた表
決裁者の疑問への答え 「なぜ今なのか」「失敗したらどうなるか」への答えを短くまとめる

商談の最後に「社内でご説明いただくときに、どんな資料があるとよいですか?」と聞いておくと、何を用意すればよいかが分かります。「「検討します」と言われたら」や「失注の原因は5つに分けると見えてくる」も参考にしてください。

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