調査

AI議事録を導入しても、半数近くが「あまり活用できていない」。理由の上位はセキュリティの壁

会社員など1,202人への調査で、AI議事録を導入している人のうち47.3%が「あまり活用できていない」と答えました。理由には、精度のほか「クラウドに上げられない会議がある」などセキュリティに関わるものが多く挙がっています。お客様の情報を扱う商談の記録にも関わる話です。

何が発表されたか

AI議事録のサービスを提供するNishika株式会社が、「会議と議事録の実態調査2026」の結果を公表しました。

回答したのは、全国の21〜70歳の会社員・公務員・経営者や役員1,202人です(調査は2026年10月14日、インターネット調査)。

主な数字

AI議事録を「導入している」と答えたのは、全体の35.4%(425人)でした。

導入している425人のうち、47.3%が「あまり活用できていない」と答えています。議事録を主に作る立場の人ほどこの割合が高く、56.2%でした。

「あまり活用できていない」と答えた人に、いちばん大きな理由を聞いた結果は次のとおりです。

いちばん大きな理由 割合
精度が十分でない 26.9%
クラウドにアップロードできない会議がある 22.4%
社内のルールで利用が認められていない 17.9%
セキュリティや情報漏洩が不安 10.0%

発表では、セキュリティに関わる3つの理由(2位〜4位)を合わせて50.2%としています(表の数字を単純に足すと50.3%で、端数の処理による差とみられます)。この設問の回答者数は、公表された本文には示されていません。

また、全体の44.8%が、機密性の高い会議が「頻繁にある」「ときどきある」と答えました。機密性の高い会議が少しでもある848人に、その会議で扱う情報を聞くと(複数回答)、「個人情報」(44.3%)、「顧客・取引先の情報」(41.2%)、「技術・知的財産」(36.1%)、「経営情報」(32.1%)の順でした。

営業職にとってのポイント

以下は、調査を踏まえた編集部の提案です。

  • 今回の調査では、AI議事録を導入していても活用できていないという回答がありました。営業職だけの結果ではありませんが、商談で使う場合も、記録を主に作る人が使いやすい運用かを確認しましょう
  • 機密性の高い会議が少しでもある848人のうち、約4割が、その会議で扱う情報として「顧客・取引先の情報」を挙げています。お客様との商談を録音・文字起こしするときは、社内のルールと、お客様の了解を先に確かめることが欠かせません
  • AIの記録は、内容が正しいかを人が確かめる前提で使うのが安全です。金額や納期、約束したことは、必ず自分の目で見直しましょう

この調査を読むときの注意点

この調査は、AI議事録のサービス(クラウド型と、社内のサーバーに置く型の両方)を提供する会社が、自社で行ったものです。回答者は会社員・公務員・経営者など幅広く、営業職に限った調査ではありません。商談や社外との会議だけを取り出した数字も公表されていません。

調査は1日で行われたインターネット調査で、公表されたのは結果の一部です。

商談でAIの記録を使うときの確認リスト

確認すること 具体例
社内のルール 録音・文字起こししてよい会議か、使ってよいサービスかを確認する
お客様の了解 商談の最初に「記録のため録音してもよろしいですか?」と聞く
内容の見直し 金額、数量、納期、次の約束をAIの記録と照らし合わせる
保存と共有 記録を置く場所と、見られる人の範囲を決めておく

商談の最初に目的や進め方をそろえるときに、記録のことも一言伝えておくと安心です。進め方は「商談の最初の5分で何を話す?」で紹介しています。オンラインの商談については「オンライン商談で信頼を得るための、準備・進行・終わり方」も参考にしてください。

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