調査

BtoBの発注担当者516人への調査で8割超が、発注先を選ぶとき生成AIを「ときどき」以上使う。具体的な情報がない会社は候補から外れることも

BtoBのサービスやツールの発注に関わる516人への調査で、発注先を選ぶときに生成AIを使う人が多いことが分かりました。費用や事例などの情報が見つからない会社を候補から外した人も半数を超えています。営業の前に、お客様がAIで何を調べているかを知っておくことが大切になりそうです。

何が発表されたか

BtoB向けの比較レビューとビジネスマッチングのサービスを運営する株式会社プロベルが、BtoBのサービスやツールを選ぶときの生成AIの使い方についての調査結果を公表しました。

回答したのは、BtoBのサービス・ツールの選定や発注に関わる実務担当者・決裁者516人です(調査は2026年10月22日〜30日、インターネット調査)。回答者の約半数(50.4%)は従業員50人以下の会社の人です。

主な数字

発注先を選ぶときに生成AIを使う頻度は、次のとおりでした。

使う頻度 割合
毎回必ず使う 26.9%
ほとんどのケースで使う 32.6%
ときどき使う 24.0%

「ときどき」以上を合わせると83.5%です。

事前の情報収集に使う手段では、「検索エンジン」(81.6%)に次いで「生成AI」(76.0%)が多く、「比較サイト・紹介メディア」(44.0%)を上回りました。

生成AIを使う目的は、「自社の課題・要件の整理」(66.9%)、「発注先の候補のリストアップ」(61.8%)、「比較表・評価の軸づくり」(54.1%)、「費用相場の調査」(51.9%)の順でした。

AIで調べたあとの行動としては、「費用や事例などの具体的な情報がない会社を候補から外した」が57.0%でした。「AIが引用・参照したWebサイトを確認した」は63.6%です。

また、発注先を選ぶ基準が「大きく変化した」「やや変化した」と答えた人は合わせて81.8%で、「導入事例や実績のデータを、知名度や規模より重視するようになった」は62.0%でした。

情報収集の手段、AIを使う目的、調べたあとの行動の設問について、公表された本文では回答の形式(いくつ選べるか)が示されていません。設問ごとの回答者数もこの記事では確認できていないため、各割合を516人全員に対する割合とは断定できません。複数の選択肢の割合を足して、回答者の割合とみなすこともできません。

営業職にとってのポイント

以下は、調査を踏まえた編集部の提案です。

  • お客様は、営業に会う前に、AIで自社の課題を整理し、候補の会社を絞り込んでいることがうかがえます。最初の商談では、お客様がすでに何を調べてきたかを確認すると、話を進めやすくなります
  • 費用の目安や導入事例が見つからない会社は、AIで調べた段階で候補から外されることがあります。営業が使う資料だけでなく、自社サイトに載っている情報も見直す価値があります
  • 知名度より事例や実績のデータを重視するという回答を踏まえ、会社の規模にかかわらず、具体的な事例を伝える準備をしておきましょう。お客様に近い業種・規模の事例を、すぐに出せるように準備しておきましょう

この調査を読むときの注意点

この調査は、BtoBの比較・マッチングサービスを運営する会社が、自社で行ったものです。回答者は発注に関わる人ですが、約半数が従業員50人以下の会社で、業種もIT・システム開発(18.4%)やマーケティング・Web集客(16.3%)が多くなっています。BtoBの発注全体の傾向を示すものではありません。

また、プレスリリースの中で「具体的な情報がない会社を候補から外した」割合が、見出しでは56.8%、本文では57.0%と、少し違う数字で書かれています。この記事では本文の数字を使っています。

営業担当者が今日からできること

やること 具体例
お客様の事前調査を聞く 初回の商談で「今回、どのように情報を集められましたか?」と聞く
自社サイトを確かめる 費用の目安、導入の流れ、導入事例が載っているかを、お客様の目線で確認する
事例を準備する お客様と近い業種・規模の事例を、1枚にまとめておく
比較の軸を先回りする お客様が比べそうな項目(費用、導入期間、サポート)を、自社の資料にも入れておく

お客様がAIで情報を集めるようになっても、最後に話を聞き、相手に合わせて提案するのは営業の役割です。初回の商談で事前の情報を確かめる進め方は「商談の最初の5分で何を話す?」でも紹介しています。

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