9月短観、大企業製造業は2ポイント改善のプラス24 非製造業は5期ぶり悪化
AI・半導体関連が製造業の景況感を押し上げる一方、非製造業は原材料高や人件費の上昇で悪化。先行きは製造業・非製造業ともに慎重な見方です。

何が発表されたか
日本銀行が10月1日、企業の景況感を示す「短観(全国企業短期経済観測調査)」の9月調査を発表しました。業況判断DIは、自社の収益を中心とした業況について「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた数字です。
| 区分 | 9月調査 | 前回(6月)から | 3カ月先の見通し |
|---|---|---|---|
| 大企業・製造業 | プラス24 | 2ポイント改善 | プラス21 |
| 大企業・非製造業 | プラス35 | 2ポイント悪化(5期ぶり) | プラス30 |
製造業は、AI・半導体関連の需要や値上げの浸透が追い風になりました。非製造業は、原材料高や人件費の上昇、自然災害の影響が重荷になったとされています。
営業職にとってのポイント
- 製造業向けの営業:設備投資や増産の話が出やすいタイミングです。半導体関連の取引がある会社は特に、来期の計画を早めに聞いておきましょう
- 小売・サービスなど非製造業向けの営業:大企業の非製造業では、原材料高や人件費の上昇などが景況感を押し下げました。商談では、相手のコスト負担や投資の方針を確かめ、必要に応じて省力化や業務の効率化を提案しましょう
- 見通しは製造業・非製造業ともに下がっています。年末に向けた予算の動きは、早めに確認しておくと安心です
短観とは
短観は、日本銀行が全国の企業に景気の見方や売上・設備投資の計画などを聞く調査で、年4回(3月・6月・9月・12月)行われています。調査の対象が多く、結果がすぐに公表されるため、景気の動きを知るうえで広く注目されています。
業況判断DIは「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数字なので、プラスなら「良い」と感じている企業のほうが多いことを示します。数字の大きさだけでなく、前回からの変化や先行きの見通しにも目を向けると、企業の気持ちの変化がつかめます。
商談で使える一言
景気の話は、相手の会社の状況を聞くきっかけになります。数字を一方的に説明するより、相手の実感を聞くほうが会話が広がります。
「先日の短観では、製造業は改善、非製造業は少し悪化という結果でしたが、御社の業界ではいかがですか?」 「来期に向けて、投資を増やす分野と、見直す分野はありそうですか?」
次に注目したいこと
- 次回の12月調査:例年12月中旬に公表されています。年末の予算や来期の計画を考える時期と重なるので、結果を見てからお客様と話すと会話のきっかけになります
- 自分の担当業界の数字:短観は業種ごとの結果も公表されています。日本銀行のウェブサイトで、担当業界の数字を一度確認しておきましょう
